経理・財務部門に求められる戦略的視点業務のアウトソーシングで経理・財務が高度化する

企業の経理・財務部門には「正確に数字を管理する力」が求められてきた。その役割こそ変わらないものの、経理・財務業務を取り巻く環境は変化している。

会計制度や基準変更への対応や、企業グループ全体を見通した決算への対応がそれだ。具体例としては、導入する企業が増加するIFRS(国際財務報告基準)決算の導入や、収益認識に関する会計基準制定への対応などが挙げられる。

どちらも、企業間の財務諸表の比較可能性を向上させるものだ。資金調達を容易にしたり、グループ内の経営管理を容易にしたりメリットがある一方、業務負荷やコストの増加が伴う。また消費税率など、税制の変更に伴う対応も経理・財務部門の負荷を増大させる要因になる。

社会的に適正な決算への要求も、一層高まっている。より正確、迅速な決算の発表や、不正会計を防ぐ対策、万が一そうした自体が発生した場合の迅速かつ厳格な対応も、経理・財務部門には求められる。

こうした課題への対応には、専門知識を持つ人材の存在が欠かせない。だが、労働人口の減少によって、優秀な人材の確保はこれから確実に難しくなっていく。また、制度や基準の変化に対応するには、スタッフの育成やスキルアップを継続して行わなくてはならない。

コア事業への集中を可能にする経理・財務業務のアウトソーシング

このように経理・財務業務には「正確に数字を管理する力」に加え、経営戦略的な視点から高度化がこれまで以上に求められている。それを実現する一つの方法が、プロフェッショナルへの業務委託、アウトソーシングだ。

経理・財務部門が行っている伝票チェック、仕訳データ投入といった日時業務、データチェック、月次決算処理などの月次決算に加え、期末決算での期末決算準備、財務諸表作成の業務を外部へ委託することで、多くの課題を解決できる。

経理・財務業務のアウトソーシングのメリットとして挙げられるのが、最新の会計制度・会計基準を熟知した専門スタッフが業務に従事する点だ。まず、高い専門知識を持つ人材を確保する必要から解放される。また、特定の担当者に業務を一任せずに済み、属人化が回避される。結果として、公正かつ透明性の高い適正な決算が実現する。

アウトソーシングする際には、既存の業務プロセスを見直す。プロセスを再構築することで、決算の迅速化も期待できる。経理・財務部門の作業負荷軽減や業務効率化は、働き方改革につながるだけでなく、人的リソソースを日々のデータ入力やデータチェックといった定型的な業務から、予算策定や業績予測、経済情勢や収益性、設備投資などの分析・評価、販売計画の策定、M&A(合併・買収)といった、企業価値向上に資するコア事業へのシフトを促す。

経理・財務業務におけるアウトソーシングサービスイメージ

経理・財務業務におけるアウトソーシングサービスイメージ

専門家による柔軟な対応が魅力のアウトソーシングサービス

NTTビジネスアソシエが提供している経理・財務業務のアウトソーシングサービスは、NTTグループにおける経理・財務業務のシェアードサービス化による実績を元に提供される。

大企業から中小企業まで企業規模に応じたサービスが提供可能なだけでなく、外資系企業や社団法人など、多様な業種での実績も豊富な点が魅力だ。公認会計士、税理士、公認内部監査人など、それぞれの分野で高いスキルを有する専門家が業務に当たる。さらに、経理業務やその効率化、内部統制、連結決算のコンサルテイングや経理人材育成支援サービスの提供など、経理関係の広範囲な分野でのサービス提供実績を持つ。

経理・財務業務のどの部分をアウトソーシングするかも、業務全般から一部まで柔軟に対応可能だ。必要に応じてRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と連携した運用もできる。

業務体制についても、顧客企業に常駐または月に数日出社して作業を行う「オンサイト」、業務を切り出してNTTビジネスアソシエ社内で作業を行う「オフサイト」のどちらにも対応可能だ。オンサイトであれば伝票などの授受が発生しない。急な案件に、その場で対処できる。オフサイトは、オンサイトより低コスト。業務の流れを明確化して作業を行うため、属人化を回避して不正を防ぐ。

オンサイトとオフサイトの違い

オンサイトとオフサイトの違い

実際にグループ9社の決算業務に、NTTビジネスアソシエの経理・財務業務のアウトソーシングサービスは導入されている。該当企業では、グループ各社の決算品質を高いレベルで維持しながら、担当者の業務負荷を軽減し、グループでの戦略的・効率的な人材配置に成功している。

優秀な人材の確保が難しくなると想定されるこれからの時代。経理・財務業務の品質安定化、早期化に加え、より戦略的な業務への集中が急務だ。アウトソーシングの活用は、検討に値する施策ではないだろうか。