エンゲージメント調査の結果を活かすポイントを解説〜調べて終わりになってませんか?

前回掲載のコラム「企業がエンゲージメント向上に取り組むメリットとは?企業事例と共に解説」では、エンゲージメントに取り組む主なメリットである「生産性向上」と「離職率低下」、エンゲージメント向上の取り組み事例について解説しました。エンゲージメント向上においては、組織状態を把握するためのエンゲージメント調査が鍵を握ることをご理解頂けたと思います。そこで、本コラムでは、エンゲージメント調査の結果の活かし方について解説します。

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目次

“エンゲージメント調査をしただけ”で終わってませんか?

エンゲージメント調査を行う企業において、「エンゲージメント調査が目的となってしまっている。」「人事組織は調査だけを実施。その後の改善取り組みは現場任せ」という実態がよくみられます。これでは、組織のエンゲージメント向上に繋がらず、せっかく調査にかけたコストが無駄になってしまいます。こうなってしまう背景として、エンゲージメント調査の結果をどう活かせばいいのかがわからない企業が多いからと言えるでしょう。それでは、どのように調査結果を活かせばいいのか、エンゲージメント向上を軸としたソリューションを展開する、株式会社NTT HumanEXの「エンゲージメント向上のサイクル」をベースに解説していきます。

調査結果を活かすために、エンゲージメント向上のサイクルを回そう!

エンゲージメント調査の結果を活かすためには向上のサイクルを回していくことが大切です。以下が、NTT HumanEXが提唱するサイクルです。また、サイクルは一度回すだけで終わらせるのではなく、継続的に回していくことも重要です。人間にも体調がいい時と悪い時があるのと同じように、組織状態も常に変化します。一度サイクルを回して組織状態がよくなったとしても、時間が経てば様々な要因により、組織状態が悪化することがあるのです。そのため、この向上サイクルを回し続けることで、組織が常に健全な状態、エンゲージメントが高い状態でいられるようにすることが求められるのです。

出展: NTT HumanEX 公式ホームページ(https://www.ntthumanex.co.jp/service/engagement-survey/)

エンゲージメント向上のサイクルを回す際のポイント

続いて、エンゲージメント向上のサイクルを回す際のポイントを解説します。エンゲージメント向上のサイクルを回し、調査結果を活かすためには、調査後はもちろん、調査前の「ゴール設定」も大切になってきます。調査前と調査後のフェーズに分けて、ポイントを見ていきましょう。

【調査前】

エンゲージメント調査のゴールを設定、周知する

エンゲージメント調査や向上サイクルを通じて、どのような組織でありたいか、どのような社員になってほしいかなどの「ありたい姿」を明確化し、ゴール設定をしましょう。その上で、ありたい姿になるために自組織で問題となっていることについて仮説を立てていきます。このゴール設定や問題の仮説を社内に周知することで、社員もエンゲージメントを高める意味や意義を理解し、調査やその後の取り組みにも積極的に協力してくれるようになります。こうした調査前の準備をしておくことで、調査後の向上サイクルがより回しやすく、かつ効果的になるのです。

【調査後】

調査後のポイントを5つに分けて解説します。

ポイント1.エンゲージメント調査の結果から課題や強みを分析する

エンゲージメント調査の結果が出たら、まずは組織の課題がどこにあるかを分析しましょう。この分析は人事部などが主導して行うケース、管理職にそれぞれの部署の結果から分析してもらうケースなどがあります。また、エンゲージメント調査では、悪い部分ばかりに目がいきがちですが、組織の強みとなる部分にも着目することもおすすめです。悪いところを改善することも大切な一方、強みを伸ばすこともエンゲージメントの向上に繋がるからです。

ポイント2.エンゲージメント向上のボトルネックを特定し、課題を設定する

調査結果の分析を行ったら、エンゲージメント向上のボトルネックを特定し、課題を設定しましょう。この課題を設定する際に、調査前に決めたゴール設定が参考になります。自組織や個々人のありたい姿と現状のギャップを把握し、何を課題とするかを決めることで、次のステップである改善施策も考えやすくなります。「コミュニケーションが足りていない」「キャリアへの不安がある」「ワークライフバランスがよくない」などの調査結果をもとに、課題を明確化しましょう。

ポイント3.課題分析から改善施策を考え、実行する

課題を設定したら、どのように改善していくか施策を考えていきましょう。こちらも人事部が主導して考えるケース、管理職を中心にチームメンバーで話し合い改善策を考えるケースがあります。両方を合わせて実行する場合もあります。

改善策を考えるうえでは、「①誰に対して(打ち手の対象層の特定)」「②どの主体が(会社?チーム単位?)」「③どのように(制度変更、仕組みづくり、等具体的な打ち手)」のポイントで考えるとよいでしょう。以下に一例を挙げます。

例1)
①誰に対して:一般社員層
②どの主体が:人事部
③どのように:企業理念に即した行動を取った一般社員を対象にした新しい表彰制度の導入

例2)
①誰に対して:課長、一般社員層
②どの主体が:部門
③どのように:部門内のチームを横断した交流、コミュニケーションを活性化するために、メンバーをランダムに選んでランチをする「シャッフルランチ会」の実施

人事部が考える場合は組織全体での制度変更や仕組みづくりを行うことが多いです。管理職を中心にチームで考える際は、すぐにできる打ち手から始めると実行しやすいのでおすすめです。

改善施策は考えるだけで終わってしまうことも多々あります。しっかりと実行に移すように、人事部などが行動を促したり、事前に実行スケジュールを組むようにするなど工夫を取り入れましょう。

ポイント4.改善施策の効果をエンゲージメント調査で確認

改善施策を実行したことで組織にどのような影響を与えているか、エンゲージメント調査で確認をしましょう。改善施策は効果があったのか、なかったのか、いずれの場合もなぜそうなったのかをエンゲージメント調査の結果から分析します。改善施策は必ずしも全てに効果があるわけではありません。重要なのは、改善施策を100%成功させることではなく、実行した効果をしっかりと分析し、次に活かすことなのです。

ポイント5.ゴール設定に立ち返り、向上サイクルを回し続ける

サイクルを回す上で、常にゴール設定に立ち返ることを忘れないようにしましょう。ポイント4まで進めた段階で、ゴール設定で考えたありたい姿に近づけているかどうかを常にチェックすることで、軸がぶれることなくエンゲージメント向上の取り組みを続けることができます。ゴール設定をおろそかにしてしまうと、結果分析での課題設定の優先度がぶれてしまい、目の前の問題に振り回されることに終始してしまう可能性もあります。着実にありたい姿に近づいていけるように、ゴール設定に立ち返りながら、向上サイクルを回すようにしましょう。

従業員のエンゲージメント向上は、エンゲージメント診断から始まる

以上、エンゲージメントを向上させるサイクルについて解説しました。サイクルを回す上で大切になってくるのは、エンゲージメントの調査、診断です。ゴール設定に対して何が足りないか、改善施策の効果などを知る上でエンゲージメント調査、診断は必要不可欠です。

エンゲージメント向上には、ただ感覚的に組織状態を捉えるのではなく、数値化することで定量的に把握することが大切です。そして、ただ定量化するだけで終わるのではなく、結果をもとに、改善策を考え、実行に移すことも重要になってきます。

エンゲージメント向上に取り組みたい企業は、まずエンゲージメント診断から始めてみてはいかがでしょうか?

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